ヒイロヤマメが見たくって

こちらの記事にある緋色の山女魚、実際に手元で眺めてみたくなるのが釣り人のサガってもんじゃあないでしょうか?


もちろん私も例にもれず、ソワソワしながら半ば強引にその沢に連れて行ってもらうようKUMOJIさんに頼みこんでしまいました。


もちろん、その場所へ行ったからといって、釣れるとは限りません。

それでも、そこが一体どんな場所なのか、あの美しい魚が住んでいる環境を見られるだけでも興味は尽きません。

そんなこんなで当日は夜明け前から期待でいっぱいでした。

当日はあいにくの雨模様。


それでも気温は暖かく、いかにも魚には好影響な感じです。

午後からは曇り程度になるだろうという予報を信じ、ジムニーでゴトゴトと林道を進みます。

少し不安になる程度の時間が過ぎ、目的の場所に到着。

ズルズルと急斜面を滑り降り、いよいよフィールドに到着。


「お先にどうぞ。」という言葉に甘えてスプーンを投げ込んでいきます。

最初の場所で数回キャストし、流れの強さとリールの巻き心地を確認した後、10mほど進んだ場所から投げたスプーンの後に・・・赤い魚・・・んんん?!・・・本当にいた!!


「いましたー!でも喰わせられませんでした!」


そう伝えると少し茶化されて、また次の良い感じのポイントで先にキャストさせてもらいました。


目の前に現れた魚影と手元に伝わるしっかりとした重み。


普段ならバレてもいいやという感じでやりとりを楽しむタイプの私ですが今回は有無を言わさずゴボウ抜きです。

背に腹は代えられません。このヤマメを手元で見たい。ファイト中はそればかり考えていました。

体高と厚みがあって、朱色も軽く出ています。


背びれにも黒点があってとにかく美しい。

最初の魚でこんな出会いをさせてもらえるとは思いませんでした。

「おめでとう!」


がっちりと握手を交わします。


それからも、釣り上がりながら成熟したいい顔の山女魚に会うことができました。



今回、初めて倶楽部メンバー特製のアクリルケースに魚を入れて写真を撮ってみました。


個人的にはランディングネットに比べ魚を触ることもなく全身を観察でき、また水中を切り取ったような写真を撮れるようで、かなり良い感触を得られました。

この撮影方法。


画(え)として角度や光、背景などもっと色々な工夫が必要だとは思いますが、読んでいただいている皆様へもおすすめできるものだと思います。


少し出来過ぎな釣果で浮足立ってしまったこの日の帰り道。


しっかり確認して何もいなかったはずの右手薬指に、これまた何故かそれほど痛くないはずのヤマビルから「痛っ!」と叫ぶほどのレベルで嚙みつかれたのは、きっと調子に乗るな、ということなのでしょうね。


(文・写真 フジ)




米良鹿釣倶楽部

米良鹿釣倶楽部は、釣りを通じてトラウトの学術研究に対する協力および漁協活動の支援を行うNPO法人です。

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