パタゴニア福岡トークイベント

まだまだ暑かった8月の終わり、出張先のホテル、第1回目のZOOMミーティングでのやり取り。


「いつ頃にしましょうか?9月の終わりごろはどうでしょう?」

とストアスタッフの加藤さん。


「あ・・・、その辺りは渓流シーズンのラストで、、、釣りしたいです。。。」


「分かりました。では10/8でいかがでしょう。」


「ありがとうございます。よろしくお願いします。」


「実は今回、福岡ストアが独自で行う初めてのイベントなんです。」


「( ゲ!?  マジか!? )分かりました!私たちも気合いれて準備します。」



月日が経つの速いもので、空にはひんやりとした空気と秋の雲が漂い、あれよあれよという間に迎えた本番当日。


この日のために作ったのはイベントの進行資料とパワーポイントのスライド。また、BORAYANと動画を、福岡在住のbrassburnerとは当日のスケジュールと数多くの会場展示品を。


当日の午前中にフジと宮崎市内を出発。慣れない都会での運転に少しおびえつつ、少し寄り道をし、ストアに着いたのは集合時間の17時ちょうど。


「(コロナで県外出張がほとんどなくなって)こんな都会に来るのはいつ以来だろう。」


控室でスタッフの板倉さんと直前の打合せを済ませ、閉店後バタバタと会場設営をしつつ、夕方から夜に移り変わろうとする天神のビジネス街の灯りを見、そんなことを考えていました。


私が少しボーっとしていると、スタッフの皆さんはみるみる内にウェア類でギッチリだったフロアをまっさらの状態にしていきます。そこからイベント会場の設営。閉店からイベントオープンまでたったの30分。実に見事な手際でした。


あらためて、設立してまだ数年しか経ってない私たちにこんな立派な舞台をいただけるなんて、ほんのちょっと前までぜんぜん思ってもみなかったこと。


私は結構、ご縁というか、目に見えない導きというか、そういったモノを信じるタチで、今回の件だってきっとそんなパワーがプレゼントしてくれた1日だったと思っています。


「釣り場からそのまま持ってきたクタクタに汚れた状態で道具を展示するって、どうですか?」


「いいですねえ。ぜひそうしてください。」


そんなやり取りもあり、私たちのギア類は9/30の禁漁後も全く掃除せずにそのまま展示させていただきました。

(私のガイドウォーター・バックパックだけはさすがに薄汚れすぎてて、ストアに持ち込むのに気が引けましたが。。)



実は、スタッフの方々には当日まで言いませんでしたが、一番気になっていたのがお客さんの数。


そんなに知名度があるわけでもなく、プロフェッショナルでもない私たちの話しを聞いてくれる人たちが果たして何人いるのか、少なかったらストアにも申し訳ないな。そんなことを考えていました。


ところが、そこはさすがにPatagoniaの看板。打合せの時に教えてもらった人数は私の予想よりもずっと多く、ビックリさせられました。


一応、トークの対象としてメインで想定していたのは、「今から釣りを始めようとしている」人たち。


客席を見渡すと、なんとなくそれっぽい方々もたくさん見えますが、中にはその立ち上るオーラからきっと釣り歴は数十年だろうなあ、という方も。


また、地元福岡の有名アングラーもいたりして、なんかあったら話しを振ろうか、などと考えつつ、開演時間を迎えました。


今回、約1時間半のイベントの中で一番伝えたかったのは、


「遊びながら、守る」


ということです。


まずは渓流の自然に、九州のトラウトに興味を持ってもらい、好きになってもらうこと。そしてゆくゆくはその環境を守ることにも少しずつ興味を持ってもらいたい。


プロフェッショナルではないアマチュアだからこそ出来ることもきっとあると思います。

今から釣りを始めようという方々に、


「遊ぶ」楽しさ


「守る」大事さ


これらのことをを少しでも多くお伝え出来るよう、この日のために準備をしてきました。


いざイベントが始まると、スタッフの方々の適切なサポートもあり、スムースに、和やかに進めることが出来たと思います。


また、私のワガママでこの日にイベントをずらしてもらったお陰?で、


一生の思い出になる魚を9月の終わりに釣ることが出来、この日のスライドでお見せすることも出来ました。


思い返すと、10月に~と言った私に、


「分かりました。では9月にいいのを釣ってイベントで見せてくださいね!」


と笑顔でおっしゃっていただいた約束??も果たすことも出来ました。


イベントも佳境に入り、時折、brassburnerにマイクを変わってもらって、私がサポートにまわったり、


お客さんとのQ&Aではマニアックな質問から、「針ってどうやって外せばいいんですか?」なんて楽しい質問もいただき、あっという間に時間は過ぎていきました。


今思い返すと一番楽しんでいたのは私たちだったかもしれません。


楽しい時間はアッという間に終わり、イベント終了後は展示物に皆さん興味を持っていただき、色々なお話しをすることが出来ました。


中には、再来週、西米良村で行われる予定のイベントにもいらっしゃる方もいて、気が付くと1時間近く色々な方々と情報を交換することが出来ました。


あらためて当日ご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。


そして中でも一番印象的だったのは、こんな小さなお子さんが最後までちゃんと聞いてくれて、終わった後も名残惜しそうに残ってあれこれギアを触っていてくれたこと。


「自然にいっぱい触れ合ってもらいたいんですよね。」


とおっしゃった親御さんと私たちも同じ気持ちになりました(魚釣り、始めてくださいね)。


最後にあらためて、今回のような機会をいただき、パタゴニア福岡の皆さまには心から感謝申し上げます。


九州の渓流魚と自然を好きになり、守ってゆく釣り人を1人でも多く作れるよう、これからも色んなチャレンジを続けていきますので、またぜひ2回目をよろしくお願いします(出来れば3~9月以外で(笑))。


(文:KUMOJI 写真:フジ)


米良鹿釣倶楽部

米良鹿釣倶楽部は、釣りを通じてトラウトの学術研究に対する協力および漁協活動の支援を行うNPO法人です。

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